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ココロシホン

ココロの健康は資本です。プチ心理学ライターの独り言です。

友達からの相談が負担になってくる!そんなの当たり前、「巻き込まれ事故」に気を付けて

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自分のメンタルはどれだけ強いのか

私は大学で臨床心理学を学んでいたのですが、当時のゼミの先生や、実際に臨床にあたっている先生たちを見ていて、実はキワドイものを感じました。患者に寄り添い、感情移入する先生ほど、傷つきやすい心を持っています。もちろんだからこそ、この道を選んだのだと思います。しかしある一定のラインを越えると、治療にあたる先生たちの心も壊れるのではないかという不安を感じました。それは、将来、自分がこの道を選んだ際に、同じように自分の心が壊れるのではないかという不安でもありました。

現在、私は心理学畑にいないわけですが、それはある意味で大変ラッキーなことでした。メンタルの弱さは幼少時から折り紙付きですし、それゆえに、心理学に関心が強いのですから、現実的に人助けまで行けるわけがありませんでした。まあ、それが分かったのも、ここ数年です。この年齢になり、多くの方の相談を受けるにつれ、そのことがようやく分かってきました。職業的に相談を受ける(カウンセリング)は私には無理だったと。

相談者にコントロールされる

精神科医の熊木氏の「徹底相談」シリーズの第弐弾には興味深い実例が登場します。相談者は、夫からのDV被害に悩む友人を持つ女性です。

被害にあっている女性は、相談者の女性に、DV最中(暴力を受けている)に助けを求める電話をかけてくるわけです。これは、非常に不安にさせられます。相談者は110番するべきなのか、救急車を呼ぶべきなのかパニックに陥りますが、いつの間にか夫婦喧嘩は治まります。こういうことが度々起こるのです。

相談者の女性が参ってしまい、どうしたらよいかを熊木氏に相談するわけですが、熊木氏の洞察が見事でした。DV被害者の女性は、警察に助けを求めることもできるのに「あえて」相談者の女性に電話をかけてくる。ここに注目していきます。加害者夫と被害者女性は「共依存」の関係にあることに相談者は注目しています。しかし、被害者女性と相談者もやはり「共依存」の関係性に陥りつつあります。これは、被害者女性が、相談者を意図的かそうでないかに関わらず「巻き込もう」としているからです。これは象徴的な一つの事例ではありますが、精神科の相談ではこうしたことも、よく起こりうることなのだそうです。

熊木氏のアドバイスが響きます。

「ひとつヒントを差し上げます。 一部の奇特な精神科医を除き、ほとんどの精神科医は患者さんとの“ホットライン”を設けていません。それはごく少数の“非常に手のかかる”患者さんに打ち沈められぬための大切な処世術です。これは決して不誠実なことではありません。他の大多数の患者さんを放り出してしまうことの方が、よほど不誠実です。人を救うために、身を挺してはいけません。 自分を救えない人は、人を救えません。」

自分が背負う必要があるのか?を見極めて

友達からの相談を多く受けるにつれて、心がすり減っていくのを感じます。特に私はメンタルが強くないことを自覚しています。考えてみなければならない点は、「その問題は、私が負うことができるのか」ということです。特に「最後まで責任を持つことができるのかどうか」を自問するだけで、どこまで聞いたら良いか、関わるべきかを判断できます。実際には、自分と自分の家族以外のことを、とことんまで負うことなどできません。

職業的相談者(カウンセラー)もいるわけですから、そこは割り切らなくてはなりません。自分にはこれ以上無理。それを認めるのも大切なことです。そのライン無く、友人の相談にとことん付き合うのは危険だと感じています。

「あなたにしか言えない」
「あなただけが聞いてくれる」

こんな言葉で「縛られる」と、だんだん身動きできなくなってきてしまいます。やがて、自分自身が問題の「当事者」になってしまっていることに気づきます。そうなってからでは遅いのです。友人を救うためにも、あなたが、巻き込まれてしまうわけには行きません。

考えさせられる言葉です。

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