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ココロシホン

ココロの健康は資本です。プチ心理学ライターの独り言です。

「燃え尽き症候群」の原因に横たわる「共依存」!その対人関係は歪んでいる!

対人関係 燃え尽き 共依存 心理学

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燃え尽き症候群について調べていて、その原因として「共依存」と言われる独特の歪んだ人間関係があることを知りました。

「もえつきからの回復も、もえつきを予防することも、つまりは「共依存のワナから抜ける」ことでもあるのです。」

(本当は助けてほしいあなたへ「もえつき」の処方箋 水澤都加佐+Be!編集部 P76)

そもそも、燃え尽き症候群になるのは対人援助職(カウンセラー・医師・看護師・ソーシャルワーカー等)が多いのだそうです。時に、親や介護者も燃え尽きます。そこには、単なる精神疲労のみならず、歪んだ「共依存」の対人関係ストレスがあるようなのです。やはり、だいたい強烈なストレスの根っこをたどると対人関係に行きつきますね。

「燃え尽き」の背後にある「共依存」関係

もともと「共依存」という言葉は、アルコール依存症の援助をする家族が巻き込まれる症状のことを指していたようです。依存症に陥った家族をなんとか助けようとするあまり、アルコール依存症患者に人生を「支配」されてしまう状態。自分自身の問題と、相手の問題の「境界」(境目)がなくなってしまう状態のことを言います。

先日紹介した「もえつき」の本は、「共依存」を「自己喪失の病」と説明して、下記の特徴をあげています。

・自分の感情やニーズ・欲求がよくわからない
(援助する人を中心にしてしまう)

・相手と自分の境界線が混乱している
(相手の問題を自分の問題のように考えてしまう)

・ありのままの自分で良いと思えない
(役に立っていないと存在価値がないと思ってしまう)

こんなに相手を助けようと親身になる人が、燃え尽きるなんて残念ですよね。しかしどこかで、この対人関係の歪みに気がつかなければ、いつまでも苦しさから抜けられません。直視するのは恐ろしいことかもしれませんが。共依存について調べていて、大変、示唆に富む書籍を見つけました。「となりの脅迫者 フェニックスシリーズ スーザン・フォワード」です。

心理的脅迫(エモーショナルブラックメール)

援助、介護されているはずの人が、心理的脅迫(エモーショナルブラックメール)の加害者になります。最も親しい、家族や仲間だからこそ、感情的な弱みを握っており、その弱みを「利用」して操ろうとして来るというわけです。一度、その圧力に屈すると、要求はエスカレートしていき、いつの間にか完全に「支配下」に置かれてしまいます。

人にはそれぞれ「弱み」(ホットボタン)があり、そこを突かれると無意識のうちに反応してしまいます。となりの脅迫者」の中では、それを「FOG」と呼んでいます。スイッチが押されると、無意識に行動してしまうのです。

「FOG」とは、「恐怖心(Fear)」「義務感(Obligation)」「罪悪感(Guilt)」

1 他人に認めてもらいたいと思う過剰な欲求。 2 怒りに対する強烈な不安。 3 他人の人生に過剰な責任を感じる傾向。 4どんな犠牲を払っても平和が欲しいと思う気持ち。 5 高度の自己不信。


となりの脅迫者 フェニックスシリーズ スーザン・フォワード

いくつかの例を挙げます。

「捨てられる恐怖」を過剰に感じる妻に対して、エモーショナルブラックメールの加害者になる夫は、自分の要求が聞かれないと出ていくという脅しをかけます。例えば、新製品の○○を手に入れたい(かってほしい)が、許可してもらえないと、泣き言を言いつつ家出するのです。そうなると、妻はいてもたってもいられず夫の要求に屈してしまいます。ばかげていることは分かっていても、妻は、「家から出ていかれる」恐怖心を刺激されると、簡単に相手の要求に屈してしまうのです。

またある妻は夫のもつ「罪悪感」に訴えます。一人にされるとどれだけ辛いかを訴え、出張や仕事にさえ、ついていこうとします。独占欲が強いのです。要求を振り切って、出かけると妻は憔悴してしまい、その姿を見ると夫は「罪悪感」に襲われます。この「罪悪感」はすさまじく、結局、夫は常に、妻の言いなりになるのです。

こう見ると、加害者は、単なる「駄々っ子」と変わらないのですが(事実、全く悪意のない加害者もいるようです)問題は振り回される側に発生します。つまり「共依存」になり、結果として「燃え尽き」てしまうのです。

統合性の危機

自分の問題と、相手の問題を区別できなくなってしまうことにより「統合性」が脅かされます。

「ブラックメールは人の命を脅かすことはないかもしれない。しかし、人間の持ついちばん大切な宝である健全な自我、すなわち統合性(インテグリティ)を奪い去る力を持っている。すなわち、「統合性」とは人間の「完全性」ないしは「無欠性」を意味する言葉で、普通私たちはそれを「これが私という人間だ。これが私の信じるものだ。これが私の進んですること―そしてこれが私が一線を引くところだ」という確固とした知識として経験している」

となりの脅迫者 フェニックスシリーズ スーザン・フォワード

私たちは、通常、目の前の他人が不機嫌な顔をしていても、気に留めない(多少不愉快でも)かもしれませんが、いったん、共依存の関係になると、自分がその人の機嫌を回復させなければならないと必死になってしまうのです。そして、相手の望むものを差し出してしまうことになります。

簡単に言えば、自分は自分、他人は他人という「線引き」が必要だということです。

まとめ

「共依存」について知れば知るほど、対人関係(特にちかしい関係)の闇を垣間見る気がします。これは解決していかねばならない問題だと思います。

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